【交換留学】 「周りと比べない、自分らしさの追求」 留学で得た“最強マインド”の秘訣とは

留学

今回のインタビューは、白鴎大学教育学部3年の斎藤優奈さん。

優奈さんは大学1年次にアメリカインディアナ州にて2週間の短期留学を、そしてその1年後には再びインディアナ州に戻り、8か月間の交換留学を経験されています。

高校の英語教師を目指す彼女に2度の留学経験を振り返ってもらいながら、「周りと比べない、自分らしさの追求」について語ってもらいました。

▲参考:google map

挫折ときっかけ

優奈さんは高校の英語教師を目指し、現在も教員免許取得に向けて日々努力してますね。そもそも何がきっかけで教師を目指そうと考えるようになったのですか?

教師を考えるようになったのは大学受験の失敗がきっかけ。本当は全然違う大学でアメリカ文学とか学びたいって思ってたの。でも受験結果が自分が望んでいたようにはならなくて。

だから学校の先生にすごくなりたくて教育学部を選んだってわけじゃないんだ。いろいろと受験を経験して入学を決めたのが白鴎大学の教育学部だったの。それではじめはもちろん「第一志望じゃない」とか「もっと違う大学がいい」とか考えて落ち込んでいたんだけど、教員免許取得であれば学歴は関係ないってある時ふと気づいたの。

教育学部ならどの大学へ行ってもみんなとれる免許は同じわけじゃん?だから大学に文句を言うのはやめて、教師を目指してがんばろうって思った。あとは、単純に人と話したり、人に何か教えたりすることが好きだったから、教師っていう仕事が自分に向いてるんじゃないかなって思って。

 

ー前向きな気持ちをもって教師を目指すようになった優奈さん。続いて一度目の短期留学を経てその後の心境の変化、長期留学を考えるようになった経緯について聞いてみました。

 

ー初めの短期留学ではどんなことを学んだのでしょうか?

んー短期留学というより、大学が夏休みに実施していた、希望者が全員参加できるサマープログラムに2週間参加したの。だから留“学”というより、異文化体験とか、観光っていう色が強いかな。

たった2週間だけだったけどすごく楽しかった。現地の色んな学生と交流する機会があったんだけど、その時英語での会話が楽しい!って感じる反面、英語だとうまく自分の言いたいことをうまく表現できないときがあって悔しいって思った。

あとは、キャンパスを見て回っていた時に、どこを見ても必死に勉強している学生ばかりでアメリカの大学生と日本の大学生の勉強に対する姿勢の違いに、ある種の“カルチャーショック”を受けた。

少なくとも、自分の周りの学生にアメリカの学生ほど熱心に勉強してる人がいなくて、だから彼らの勤勉な姿を見たときに新鮮だった。「学生って本来こうあるべきだな」とか、私も彼らと同じ環境で勉強してみたいって思った。そんな感じのことを思いながら、2週間はあっという間に過ぎていったかな。

留学中通い詰めた大学の図書館

帰国後すぐに長期の留学を考えるように

日本に帰ってきてからも、必死に勉強する現地学生の姿が忘れられなくて。それで自分も留学することで彼らと同じ学校で同じように学びたいっていう気持ちが強まったの。それが長期の留学を決意したきっかけなのかな。

あとね、もう一つ理由があるよ。教育学部って当たり前だけど“教師になるため”の授業ばかりなのね。で、自分はもともと音楽とか文学とかもっといろんなことを幅広く学びたいって思ってたから、留学先で教育に縛られることなく履修が組めることに魅力を感じてたかな。

 

ー勉強熱心な彼女が様々な期待を胸にいざ渡米。実際に「留学生」として現地で生活する中で、思い描いていた留学生活と現実の間にギャップはあったのでしょうか。

勉強に関しては、ギャップはそんなになかったかな。留学前に想像していた通り、めちゃめちゃ課題が多くて大変だった。交友関係に関してはいい意味でギャップがあったかな。

というのも、留学前は友達ができるかすごく心配してたんだけど実際はすぐにいろんな友達ができて交流関係を広められたからよかった。これは完全に私の感覚だけど、日本の大学に入学したと時の方がよっぽど友達作りに苦労したなぁ(笑)

ブラックフライデーでの買い物の様子

ブレない自分らしさ

ー留学先で多くの友人に恵まれた優奈さん。慣れない環境の上、さらに言語の壁がある中で友達作りや人間関係構築において何か自分なりに工夫したことはありましたか?

特別なにか工夫したこととかはないけど、「自然体でいること」にはこだわってたかな。最初の頃は友達を作りたい!っていうよりも友達を作って英語を使うことで早く語学力上げなきゃってなんか焦ってたんだよ。

でも友達って作ろうと思ってできるものじゃないじゃん?自分が自然体でいても心地がいい人、お互いの自然体を受け入れ合う関係性が友達だって気づいたの。で、その考え方って相手の国籍とか、自分のいる場所が変わっても変わらないことだし、だからこそ「自然体」でいることを大切にしてたよ。

滞在していた国際寮の外観

留学中の葛藤

ー留学生活の中でこれは大変だったなぁって思ったことは何ですか?

一番大変なことってなると絞り出すの難しい。けど留学中は結構ずっと「理想と現実」の葛藤に悩まされてたかな。

初めの頃は、「現地生に混ざって授業を受けて、彼らと同じように大量の課題をこなす」っていうそういう状況に自分自身がいることが嬉しくて満足してた。なんだけど、授業を受けて課題をこなしていくうちに、もっと深く知りたいとか、もっと授業内の議論に参加したい、とかもっと質の高いレポートに仕上げたいっていう気持ちがどんどん強まっていったのね。

でも現実はどうだったかっていうと、自分の求めるレベルばっかりが高くなっていって、実際のところは、その頃の私にそれだけの理想を実現する実力はまだまだ足りてなかった。もともと完璧主義な性格だから余計に、自分のレベルと理想とするレベルとの間に距離を感じてしまって、そのギャップがもどかしくて悔しかったかな。それで、急に自分の語学力に自信がなくなって落ち込んじゃうってこともしょっちゅうあった。

 

ーその葛藤をどうやって乗り越えたのでしょうか。

結局、葛藤してるだけじゃ前には進めないんだよね。葛藤している間にも課題はどんどん増えていくし。だからとりあえず目の前にある課題に必死に取り組んで、落ち込んだ時には思いっきり息抜きするようにしてた。

悩みは尽きなかったけど、その都度話をとことん聞いてもらったり、他の留学生が同じように必死に頑張っている姿を見て自分もがんばろって。そんな感じで日々葛藤を抱えながら努力を続けることで徐々に自分の理想に近づけた気がするな。

 

ー日々自分自身の内なる葛藤と闘いながら、着実に自分の限界を突破してきた優奈さん。自分と向き合い続けた彼女だからこそ伝えたい、学生へ向けたメッセージを最後に伺いました。

私も前はそうだったんだけど、自分に自信がない学生ってたくさんいると思う。そういう人って「あの人より自分は劣っている」とか、「あの子は自分より英語ができる」とか漠然に自分と他人と比べることで自分を定義していると思うの。

でもそれって本当に意味のないことだよね。大切なのは自分のやりたいことを見つけて、それに向かって目標を立てて自分ができることをやるだけ。自分だけの目標を立ててしまったら他人と比べてクヨクヨしてる暇なんてないって気づくはず。

自分が本当にやりたいことを見つけられたのならば、たとえ自分が一匹オオカミになってしまったとしても、やりたいことを推し進める勇気をもってほしいな。自分の努力は自分がちゃんと理解してくれる。その努力が自信につながるはず。

自分の心の葛藤についてここまで明確に言語化できる学生はどのくらいいるでしょうか。

与えられた環境、限られた時間の中で自分には何ができて、自分は何を成し遂げたいのか。せわしなく日々を生きる学生が再度立ち止まって自分自身と見つめ合うきっかけになれば幸いです。

この記事が一人でも多くの学生の挑戦を後押しできますように。応援しています。

コメント

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