【編入】2度の就職と新たな大学生活で得た私の未来計画

編入

今回の先輩大図鑑は、津田塾大学院の文学研究科英文学専攻に所属するこはるさんにインタビュー。

こはるさんは2度の就職を経て、津田塾大学に編入、そして現在は大学院で学んでいらっしゃいます。

なぜ編入という選択をしたのか。編入までの道のりや今後の目標など赤裸々に語って頂きました。

編入や就職活動に関心のある人はもちろん、学生生活において何か行動を起こしたいと思っている人も必見です!

1度目の大学生活

学問を追求するところまでいかなかった

ーどんな学生でしたか?

一言でいうと、ダメな学生だったなって。あまり授業に出ていなかったので。その代わりに音楽系のサークルに入って、サークルというよりは部活のような感じで週5日くらい活動していました。

授業はたまに出ると比較的全部楽しかったんですけど、のめり込んで勉強していなかったです。今思うと、学問を追求するところまでは全然いっていなかったですね。

 

―そうだったんですね。入学前に描いていた大学生活のビジョンはありましたか?

大学受験の時に英語が得意かなって思っていたから、英語の勉強を頑張ろうと考えていました。あと、将来はマスコミ業界に行きたかったので、自主マスコミ講座っていう学内の有名な講座にも参加しようかなって思っていました。色々描いていたんですけど、もう全部実行できずっていう感じでしたね。

就職活動

―就職活動はいかがでしたか?

マスコミ以外だと鉄道とか、自分の興味があるものが少しでも関わっている仕事がいいなって思っていました。

多分10社くらいに応募しました。ちゃんと対策をしていなかったから面接で結構落ちてしまったんですけど、序盤の方で就職先が決まったのでそんなに苦労したっていうイメージはなかったですね。

後悔の嵐

社会人生活

―実際に、就職されていかがでしたか?

もう後悔の嵐って感じで…。一応、業界としてはマスコミで、芸能事務所に入ってタレントさんのマネージャーをやっていたんです。

すごく印象に残っているのは、入社初日から先輩に「私なんか去年4日しか休みなかったよ」って言われて、そこでもう後悔しました。私、そんなガリガリ働きたいって思っていなくて。急に仕事入ったりするから友達との予定も入れられないし、朝は始発で帰りは終電みたいな。大丈夫だろうという感じで入社して現実は全然違ったから、今思えば労働条件をちゃんと確認しておくべきだったって思いますね。

多分、ずっと働いていても労働環境とか根本的なことが合っていないと、ずっと続けても辛くなるだろうなって思って。切り替えるなら早い方がいいと感じて試用期間の3ヵ月で辞めました。

 

―そうだったんですね。辞めてから、2つ目の会社ではどういう業務をしていましたか?

オーディオ関係の専門商社で、事務職をやっていましたね。

職業を選ぶ視点で好きか嫌いかよりも得意か不得意かで選んだ方がいいって言われることもあると思うんですけど、そういう意味では私に向いているなって思いました。入社して仕事出来るなって思ったんですけど、あまり好きではないなって感じでした。それで、2年くらい働いて辞めました。

 

―2度の就職を経て、大学生活でやっておけばよかったみたいなことはありますか?

やっぱり、いくつかのコミュニティに所属しているといいかなって思いますね。1つだけだと、やっぱり価値観が似ている人が集まって世界が狭くなってしまうから。

あとは、バイトが大事かなって思います。4年間ずっと同じバイトを続ける人もいて、それはそれで全然いいと思うんですけど、やっぱりバイトの醍醐味って社員じゃないから色々新しい仕事に挑戦できることじゃないですか。私は大学時代に飲食をやっていて、1番学んだことは飲食って大変だなっていうことと理不尽なことで怒られるなっていうことだったんです。それって4年間やらなくても十分学べるから、4年間続けなきゃいけないみたいな義務感に縛られずに色々やってみてもいいと思いますね。

2度目の大学生活に向けて

20代半ばで編入を決断したこはるさん。こはるさんを動かしたものとはいったい何なのでしょうか?

―編入を決めたきっかけって何ですか?

2社目の会社の近くに大きな図書館があって、そこでふと手にした本に明治大学付属の中高で実践されている英語教育の例が載っていたんです。それを見て、楽しそうって思って。今まで英語をちょっと頑張って勉強していたこともあってそれを活かした仕事をしてみたいとも考えていたから、じゃあ英語の先生になろうって思いました。

あとは、英語の塾を知人が立ち上げて、そこに半年ぐらい通って成績が伸びたんです。その塾も立ち上げ段階で人がそんなにいなかったから、「教える側やってみない?」、「うちの会社来ない?」的な感じで誘われたんです。さすがに全然教えたことないし、現実的じゃないなって思ったんですけど、その一言がきっかけで教える側っていう選択肢もあるのかって思いました。

英語の先生になるには資格が必要じゃないですか。それだったらもう大学に入り直すしかないと思って編入しようって決めましたね。

 

―編入試験って普通の入試と全然違うと思うんですけど、どのように対策をしましたか?

実際に英作文をトレーニングする問題集をいくつか買ったり。あとは、知り合いに英語の教員を目指して大学に通っているっていう人がいて、その人が結構英語出来る人だったから添削してもらったり。働きながらだったからそんなに時間は取れなかったけど、会社行く前とか終わってからとかに勉強していました。

※大学によって試験内容は異なります!

もう後悔はしないように

実際に大学への編入を果たしたこはるさん。新たな環境に囲まれて自分自身が大きく変わったそう。どんな変化があったのでしょうか?

編入後の変化 

―実際に大学に編入をして、具体的に学校生活や自分の心境にどんな変化がありましたか?

1回目の大学時代とは真逆の生活をしていますね。1回目の大学生活の後悔としてちゃんと学問を修められなかったっていうのがあったので、もうそういう後悔はしないようにしようって勉強第一という感じです。 

今まで勉強で評価されたことがなかったんですけど、大学を卒業する時には学業賞みたいなものを頂けたんです。初めての経験だったからそれは嬉しかったですね。

 

―こはるさんの場合、卒論と教職が同時進行だったんですよね?

卒論がまず大変で。英語教育系の研究って大きく2つに分けられていて、文献中心のもの・文献を読んでそれをもとに自ら人に実験を行うという感じで進めていくようなものがあるんです。私は実験する方で、しかもコロナの影響でオンラインだったから結構大変で…。

教職自体は科目ごとでやっていることがそんなに難しいわけではないんですけど、通常大学1年生から4年間かけて取るものを私の場合は3年間で取る感じだからきついですね。実習は授業をずらしたので、大学院生として来年行く予定です。

 

―編入という選択をして何か思うことはありますか?

誰でもできる選択ではないと思うんです。恵まれているなって。経済的にも、そもそも仕事を辞めて大学に入るなんてできないっていう人もいると思います。色々な要因があって私みたいに編入できる人ばかりではないから、気軽に勧められるものではないなとは思います。純粋にありがたい環境だなって感じています。

大学では年下が多いので、やっぱり100%馴染めてたかっていうとそこまで自信はないんですけど、ずっと会社員として生活してたら得られないような意見とかに触れることが出来ました。26っていう年で環境をガラって変えられたのは結構私の人生で大きいことだったかなって思いますね。

これからの大学院生活に向けて

―大学院生活でのビジョンはありますか?

英語教育学について学んでいく予定です。その中でも私が明治大学付属の中高で実践されている、英語の洋書をたくさん読んで英語を勉強しましょうみたいな教育の例に興味を持っているので、研究もそれに関してしていきたいなと思っています。大学の卒論も多読と文法習得の関連性を調べるという感じだったので、基本的に大学院でもそれの延長で学んでいきたいと考えています。

教員という軸以外にも

―卒業後はそのまま英語の教員になる予定なのでしょうか?

教員になりたいっていうのももちろんなんですけど、もっと大きい先のビジョンがあって。父がずっとフリーランスで働いていて、そういう働き方に憧れています。もちろん教員で働いていたら定年ってあると思うんですけど、普通に働けるまで働きたいなって思っています。何かしら教えることや教育の分野でずっと働き続けたいっていうのはありますね。教員として大学院や大学で教える側に立って教職の授業を担当している人もいらっしゃって、そういうキャリアもちょっと経験したいなって思いますね。

現職の教員を経て大学にまた戻ってきて教えるとか、学校経営にも結構興味あるので将来は経営する側とか管理職で働きたいというビジョンもあったり、挙げればキリがないですね(笑) あとは、北欧とかにもかなり興味もあって、北欧って教育大国で教育が充実しているから、そういうところに研究しに行きたいっていうのもあったり。また職場をやめるのかみたいな話になっちゃうんですけどね(笑) 教員ってありがたいことに研修期間みたいなものがあって私が通っていた中学の英語の先生は1年間アメリカに研修しに行っていたので、学校によってはたぶん働きながら研究出来たりするんですよ。

ようは、研究は働きながらでも細々と出来るから続けたいなって。教員として働くっていう軸以外にもいくつか軸を持ちながら学校経営、研究とかやりながら進んでいけるのは理想ですね。

 

最後に

―最後に読者の方にメッセージお願いします!

編入しようか悩んでいる人には、かなりいばらの道が待っているというか、大学受験ほど情報がなくて難しいと思うんです。だから、インターネットで調べるのもありだし、編入予備校みたいなものもあるし。私は編入予備校で授業は受けに行っていなかったんですけど、過去のデータが残っているからそれを見たりとかしていました。そういう機関があるので自分で調べてフル活用することが大事かなって思います。自分で調べるだけだと限界があるので、頼れる時は頼った方がいいと思うんですよね。

あとは、経験者に話を聞くってことが大事ですね。予備校も経験者という意味では多くの情報を持っているし。あとは、SNSとかに編入しましたっていう人がいるから、今の時代いくらでもDM(ダイレクトメッセージ)を送って調べられると思います。

他には大学生活や就職に関してだと、先ほども言ったように色々なバイトを経験してみるとか。家にいるとどうしても悩む時間も多くなると思うんですけど、自分じゃ受け入れてもらえないかもみたいなバイト先でも一応応募してみる。選ぶのはバイト先だから、応募してみるだけしてみるとかあまり考えずにやってみてもいいんじゃないかなって思うんですよね。やってみないと分からないし、そういう勢いも大事なんじゃないかって思います。

最後に、意外と大学の施設や教授を利用しまくるっていうことが結構大事かなって思います。例えば、専門書って買うと高いし、本を読むのは大事だと思っているので図書館も利用し倒した方がいいし。教授とかも全然気軽に連絡取れるし、メールアドレスって大学側で公開しているから全然関わったことがない教授でも色々聞くとたぶん喜んで返してくれると思います。場合によっては仲いい人紹介するよみたいな感じで、就職にも繋がる。色々アドバイスも頂けるから外部のサービスだけじゃなくて意外と利用できるものが近くにあるよっていうのは伝えたいですね。もう学費の元を取る勢いくらいでやった方がいいかなって思います。

いかがだったでしょうか?

インタビューの中で、編入によってこはるさんが大きな変化を経て、そして大きなビジョンを持って進んでいる姿をとても素敵だなと感じました。 

編入というと大きな決断かもしれませんが、意外とみなさんの身近なところにも変化するためのきっかけがあるかもしれません。

みなさんにとって一歩を踏み出す手掛かりになりますように。

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