今回の先輩大図鑑は好きなことで活動しながら、勉強も両立して頑張っている津田塾大学多文化・国際協力学科3年生のまいきさんにインタビューしました。
彼女は勉学において学科で一人しか選ばれない賞も受賞するほどの人物です。
そんな彼女がどのように好きなことを見つけ、それに向かって努力しているのかに迫りました。
様々な価値観に出会うために外の世界へ、見つけたのは変わらない夢
活動で出会った様々な背景を持つ仲間たち
−精力的に活動していたTABIPPOっていう活動について教えて
ベンチャー系の株式会社の中に学生支部っていうのがあって、そこで活動してたの。位置付けとしてはインターンとボランティアの半々くらいの立ち位置かな。主な内容はイベントを作ったり、コンテストを主催したりすること。去年はコロナが流行しちゃったからでオンライン中心で活動してたよ。ミーティングはほとんどオンラインで、大きなイベントもオンライン上でやったんだ。
↑数少ない対面での活動時の様子
−なるほど。活動内容の具体的な部分はどんな感じなの?
期間は去年の7月から今年の3月までやってたんだ。活動内容はイベントの企画から運営までなんでも自分たちでやるんだ。お客さんを集めることは、やってみてわかったんだけど結構大変だった。
TABIPPOは全国9都市チームがあるんだけど、私はその東京支部で関東圏在住の約90~100人のメンバーと活動していたよ。一番大きな活動は世界一周をしたい学生を集めてコンテストするものだったの。
学生団体は内向きになりがちだと思ってたんだけど、この活動は外向きなものだった。イベント観覧でお客さんにお金をもらってやるということは他の学生団体にはない特徴だったかな。
多様な価値観を求め一歩踏み出した
-そもそもTABIPPOに入ったきっかけってなんだったの?
1年の頃に自分は部活以外何もやってないなと思ってかなり焦ったんだよね。部活は2つの学校の合同でやっていたんだけど、それだけじゃコミュニティがかなり狭いなって感じていた。
たくさんの人と知り合って、活動範囲を広げて色々な価値観を吸収していきたいなって思って外部の活動を探し始めたんだ。学生団体のほとんどは新入生向けのものが多くて2年生では入りづらそうだなと思ってかなり悩んだの。そんな時に、たまたまTABIPPOを見つけたんだ。
同じ津田塾生の人は全然いなくて、大学や年齢関係なくたくさんの人がいた。下は高校生から、上は25歳の大学生まで幅広かったんだけど、個人で参加する人が多くてみんな初対面だったし面白い人が多くて楽しかったよ。
↑TABIPPO最大イベント時の様子
-TABIPPOの活動がひと段落した今、また新しい活動を探してたよね?
TABIPPOを通してたくさんの素敵な仲間に出会えたこともあったからかな。やっぱり自分のやりたいことは国際協力で、TABIPPOはその趣旨とは少し違ったのね。将来も国際協力に関係することに挑戦したいから、これから国際協力の方面での活動をしていくつもりなんだ!
勉強との両立、鍵は自分の要領を把握すること
−まいきちゃんは活動だけじゃなくて、勉学でもすごい成績を収めて奨学金をもらったんだよね?
学科長が推薦してもらう賞と奨学金で「津田梅子スカラシップ」っていうやつを受賞したの。
具体的にいうと、学業と人格が優れた者として与えられる賞なんだ。
–学科からは一人しか選ばれないからほんとすごいし、やっぱりなって思ったよ(笑) 授業中も積極的に質問してたし、ブレイクアウトルームでも積極的に発言してたよね。
勉強の意欲は強い想いから
−勉強に対する意欲がすごかったよね。それはなんで?
中学生の頃から国際協力に携わりたいという目標があったの。高校受験の時に、推薦の面接対策で将来の夢を探してたのね。その頃に父親が寄付をしてもらってきたパンフレットの中に5歳まで生きられない子供たちがその当時、数億人単位でいたっていう内容のものがあったの。それが衝撃的で。
今まで自分は衣食住に困らず、のうのうと生きてきたことに気づいたんだ。生まれた場所は選べないのに、どこに生まれたかによって将来の選択肢が限定されてしまうということに憤りを感じたから、国際協力に携わりたいって思ったんだ。
結局高校生の時は特にそのことについての活動をやってなくて、大学受験の時に改めて国際協力をしたいと思ってそれができる学部に絞って受験をしたの。津田塾大学に決めたのは、高校の時の友達のお姉さんが通ってて話を聞いたから。真面目な人が多くて、ちゃんと学べる環境だっていうのがわかったから決めたんだ。
-やりたいことが中学生の頃からずっと揺らがないっていうのは本当にすごいね。
ありがとう(笑)私って飽き性なんだけど、これだけは自分がずっと変わらないものなんだ。
自分の性格をきちんと把握することがポイント
−活動と勉強の両立って大変だと思うんだけど、どうやっていたの?
2年生の時は1年生の時ほど勉強に力を入れていなかったんだけど、活動と勉強の切り替えをきちんとするっていうのは意識してやった。例えば、授業始まる寸前まで寝てても始まったらしっかり取り組むとか。あとは、課題は忘れずにきちんと取り組むみたいな基本的なことは絶対怠らなかった。
1年生の頃はどの勉強も全部全力で取り組んでたんだけど、2年生では力を抜くところを見つけてやるようにしてた。2年生の時の単位は初め48単位で登録してたんだけど、自分の要領を考えて46単位まで減らして取ってたよ。
レポートとテストの時期は、割と学校の方に重きを置いていた。活動はあまりコミットできないと仲間に伝えてたから問題はなかったよ。
-要領の把握って大事だよね
うん。私は特に、1つ何かをやると決めたら、それをとことん突き詰めてやるタイプだからその性格を考えてスケジュールを組んでた。
1年生の時は部活と勉強の二本だったんだけど、2年生の時はこの二つに加えてTABIPPOの活動とバイト(塾講師)を同時進行するってなったのね。でもこれを実際にやるってなった時にキャパオーバーになるなと感じた。だから、部活をセーブしてTABIPPOの活動と勉強の2本に主軸をお置いて頑張るっていう形にした。だから悔いなく活動を終えることができたんだ。
ぶれない夢は将来へと続く
思い描くこれからの学生生活
-将来は大学院進学を考えているみたいだけど、大学院を意識し始めたのはいつ?
時期は、大学1年の秋から冬くらいかな。もともと大学に入る前から、1年間留学を考えていたんだけど国際協力の分野ではそれでは甘いっていうことを知った。色々文献などで読んでみても、修士は当たり前という世界だったの。だから、自然に大学院はマストかなって思ってたかな。
私は興味ある分野を学ぶことは苦じゃないから。もっと学んでいきたいな、専門的なことを学びたいなと思っているよ。
−今でも十分濃い内容だけれど、これからどんな学生生活にしたい?
大学入る時に思っていたのは、ずっと国際協力をやりたかったから勉強をメインに頑張っていこうということ。大学生の時にたくさん遊ぶのも悪くはないと思うけど、自分はそれだけじゃ嫌だなと思っている。興味があるところに入ったからそこは頑張っていこうと思う。
これからは、やりたいことをどんどんやってく。これが、自分の中の軸になった。
「やってみるか」っていう勢いってとても大切だって気づいた。やらないで後悔するよりも、とりあえずやってみたら経験になるでしょっていうスタンス。このスタンスはTABIPPOでの活動がきっかけでそう思うようになったよ。
今まではボランティアやインターンなど、なんだかんだ理由つけてやらなかったんだけど、活動の中で出会った人たちが精力的に活動している人が多かった。TABIPPOの他にも活動している人が多くて、好きなことに貪欲に活動している人から刺激を受けたな。
↑チームメンバーとの様子
皆さんへのメッセージ
−最後に、活動したいけど踏み出せない方、勉強との両立に悩んでいる方にアドバイスをお願いします
一歩踏み出せない人には私もすごく共感する。半歩でもいいから踏み出してみると、世界が変わる経験や人に出会えるっていうことを伝えたい。迷ってるんだったらやってみる。辞めるっていう選択肢もあるから。
私が勉強と両立できた理由は、国際協力や途上国の開発に興味があってやりたいっていう気持ちが大きかったから。勉学においてもやりたいことを突き詰めて行ったらいいんじゃないかな。
−やりたいことがまだ見つかってない方、大学受験の時点でこれだ!というものがあまりなかった人にもお願いします。
やりたいことがないっていうのは恥ずかしいことじゃないと思う。それは同時に今後できることの選択肢が広いっていうポジティブな面もあるから。なんか面白そうと思ったものに挑戦してみたり、色々勉強してみると見つかってくると思うな。
好きなことに向かって努力し続けるまいきさんの姿はいつも圧倒されます。
彼女を一歩前へと動かしたのは、長年積み重ねてきた想いなのかもしれませんね。
この記事を読んでくださった方には是非、熱中できるものを見つけて欲しいです。
皆さんの一歩踏み出す勇気が出るための後押しになれば幸いです。
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