【学生団体】初のオンライン開催に挑んだ文化祭実行委員長

学生団体

今回の先輩大図鑑は津田塾大学3年生の本間萌音さん(以下、萌音)にインタビューさせていただきました。第61回目の津田塾祭実行委員長を務めた彼女は、コロナ禍で史上初となるオンラインでの津田塾祭を開催しました。

本インタビューを通して、初の試みとなった津田塾祭を成功させた彼女のマインドについて知ることができました!

依然として続くコロナ禍で新しいことに挑戦したいと思っている方へ、背中を押してくれるような記事です!

文化祭実行委員としての一年目

文化祭実行委員との出会い

―私と萌音は塾祭実行員で仲良くなったよね、そもそもなんで塾祭に入ろうと思ったの?

なにかしらの団体には所属したいと思ってたんだけど、今まで部活とかやってなかったから、スポーツ系に入るのは想像ができなくて。サークル紹介の日に委員会の先輩方が赤いジャケット着て活動している姿を見て単純に「かっこいいな〜」って思ったんだよね。それで当時から仲の良かった友だちと入ることを決めたんだ。

一年目の活動

―実際の活動はどうだった?

私は衛生部門にいて、食品の衛生管理から模擬店コンテストの開催(どの模擬店が一番良かったかを決めるコンテスト)までいろんな仕事をやってた。けど、1年生の時は自分たちで考えて動くっていうよりは先輩方の動きについて行くのが精一杯って感じだったかな。

▲憧れだった赤いジャケットを着る萌音さん

やらなきゃもったいない!

塾祭実行委員長を意識し始めたきっかけ

一1年生の後半に実行委員長に立候補したよね。なんでやろうと思ったの?

学祭の前日に他部門の5人くらいでお泊まりしたよね。あそこが結構私的にターニングポイントだったの。

 

一懐かしい〜、したよね。えっ、そうだったの?

うん。(笑)同じ学年だからこそ、たくさん意見が出て。色々話合った時に、こんなにいっぱいやりたいこととか変えていきたいことがあるのに委員長にならないのはもったいないかなと思ったの。規模が大きい大学には敵わないかもしれないけど、今よりもっと津田塾生に来てもらいたいし、知ってもらいたい。大学生が楽しいって思える学祭を作りたいって思ったんだよね。

大役に立候補した理由

―思っても行動に移すのって結構勇気のいることだと思うんだけど、そこはどうだった?

私は高校生の時に勉強しかしてなくて、部活とか団体にも所属してなかったのね。大学でも、サークルの掛け持ちとかはしてなくて。だから、大学では何か1つ「やったぞ!」って思える経験が欲しかったの。それもあって立候補したんだよね。

単独で始めたSNSアカウント

オンラインでの春新歓

ーこの時期はどういうふうに活動してたの?

コロナウイルスが流行り始めた当初、大学も他のサークルも、みんなどうしていいか分からない状態だった。でも、実行委員は決まったスケジュールがあるからどうしてもやらなきゃいけない仕事が出てきちゃう。だから、実行委員会とは別に、塾祭実行委員長」として、SNSアカウントを単独で始めたの。そこでは、塾祭のことだけじゃなくて、履修登録とか大学についての相談を受けてた。委員会とは関係のない相談であったとしても、そこから津田塾祭を知ってくれたら良いなって思ってたね。

 

―質問の返答も結構な頻度で行ってたけど、大変じゃなかった?

大変だと思ったことはなかったかな。変な趣味だけど、私は履修登録するのが好きなんだよね。(笑)だから、1年生の履修相談乗るのも楽しかった!あとは、純粋に1年生が可哀想だなと思って。入学式もないままオンラインになって、分からないことだらけだったと思うし、先輩として力になれたらって考えてた。自分じゃ分からない質問はチーフに聞いたりして、そこは私もみんなを頼ってたね。

 

ーそんなオンラインでの新歓の反響はどうだった?

Twitterの委員長アカウントで募集して30人くらい入部してくれたの!反響はあったってことだよね?(笑)

 

ー凄い!反響ありまくりだね(笑)

原動力の理由

ー実行委員長として個別のアカウントって前代未聞だったけど、新しい挑戦への不安とか感じなかったの?

うーん、あんまり感じなかったかも。私、多分目立ちたがり屋なんだよね習い事でダンスをやってて、小さい時から大きい舞台に立つことも多かったから大勢の人の前で緊張するってこともないかな。小学校や中学校では学級委員長とかもやってた。

あと単純に「津田塾祭って楽しいんだよ」ってことをもっと多くの人に知って欲しかったっていう気持ちもある。女子大だから規模の大きい大学には敵わないかもしれないけど、「津田塾祭もキラキラしてるよ」って「いい大学なんだよ」ってことを知ってもらいかった自分が1年生の時に感じた楽しさをもっと広めたかったんだよね。

オンライン開催を決定した夏

中止か・オンラインでの開催か

―オンライン開催が決まったのはいつぐらい?

7月末くらい。まずは委員会の中で「オンライン開催にするか・中止にするか」を話し合ったんだよね。私はせっかく委員長になったし、オンラインで開催できるならしたいと思う反面、委員会のメンバーや参加団体の方々が中止にしようと思ってるなら、中止になっても仕方がないと思ってた。自分の中で「絶対に開催しよう」という気持ちまで持っていけなかったのは、不安が大きかったから。史上初の開催方法だし、今まで組んできたスケジュールを1から立て直さなくてはいけない。そんな不安もあってみんなが中止にしようって言うなら中止でもいいかって気持ちだった。

伝統ある文化祭を続ける決意

―そうだったんだ。そんな心中でオンライン開催が決まったのはどうして?

私が思ってたより、塾祭実行委員のメンバーや参加団体の方々、津田塾生が「オンライン開催をしてほしい」って前向きだったんだよね。そこで、みんなが言ってくれるならやらなくちゃってなった。オンライン開催は正直、周りに背中を押された部分もあるね。そのおかげで、やっぱりこの60回続いてきた津田塾祭をここで止めてはいけないって、奮い立たせられた

急ピッチで進んだ準備、迎えた本番

本来ならば半年かけて行う準備を3ヶ月で行うことに

―オンラインでの準備期間で気をつけていたことはある?

コミュニケーションの仕方だね。オンラインだとモチベーションが保ちにくい・意思疎通が難しいっていう弱点があって。活動する中で誰1人欠けることなく本番を迎えたかったから、和気あいあいと明るく活動できるように心がけてたよ。ただ、緩くなりすぎないようにすることももちろん必要で、そこは副委員長の子が締めてくれてたなと思う。その子が居てくれたから私が優しい雰囲気にしていても成り立っていたんだよね。

 

―オンライン開催となった塾祭に関しての工夫はあった?

とにかく知ってもらえるようにしたことかな。今年は2パターンのプレゼント企画を行ったの。1つ目は学祭に参加してくれた方が応募できるもの、2つ目はSNSをフォローしていただいた方が応募できるもの。

2つ目はSNSのフォローだけで参加できるから実際に文化祭に来てくれるかどうかは分からなかったけど、「津田塾祭、やってるんだ」ってことだけでも知ってもらえるように行った。オンライン開催当日に参加できなくても津田塾祭がなんか面白いことしてるぞって知ってくれた人が一人でもいたら来年以降にもつながると思って。これは新しい試みだったけど、受験生カフェやメインゲスト企画のように引き継いでいけるものは引き継いでいった。

▲YouTubeでの告知の様子

ついに迎えた津田塾祭当日

―迎えた塾祭当日はどうだったかな?

今年は主にクラスターっていうアプリとYouTubeを使って開催したんだけど、予想以上にたくさんの方々が見に来てくれた!クラスターっていろんなイベントが開催されているんだけど、そういうイベントを見るのが好きな方がポンっと津田塾祭を見てくれたりして。

オンラインだからこその参加者がいたことは面白かった!受験生相談会(例年までの受験生カフェ)はオンラインだったからこそ遠方の受験生も参加しやすかったみたい。当日は幹部のみが大学で活動して、ほとんどの委員は各々いろんな場所からシフトについてもらってた。当日は不具合が起きたりしないか本当に冷や冷やしたけど、その時間シフトについている人はグループ通話で常につなげた状態にして、問題があったらすぐに報告して対応できるようにしてた

短い準備期間と新たな挑戦で、何度も壁にぶつかったけど、たくさんの人の支えがあって当日は無事に大きな問題も起こらず大盛況で終えることができた!

▲オンラインで行われた津田塾祭当日

大変な経験だからこそ自分の糧に

忙しない毎日での心持ち

―相当忙しかった一年をどうやって乗り越えたの?

正直しんどかったけど、委員長をやらなきゃよかったと思ったことは一度もなかった。この体験は絶対自分の糧になるし、活動をしていく中で学びがたくさんあったし、周りに言われて気づいた自分の欠点や長所もたくさんあった。常に「あ、今私成長できてるんだ」って考えてたかな。それに、副委員長の子や他の委員の子たちも支えてくれたのもあった。チーフや副委員長とは泣きながら話し合った夜も何度もあったよ(笑)。

アルバイトが息抜き!?

―そんなに大変だったけど、他のこともやってたよね?

やってた!週1のアナウンススクールも通っていて、塾祭本番の10月もアルバイトは週4くらい入れてたね。夕月も言ってたけど、バイトがリフレッシュになってた。委員会も授業もオンラインで、外に出る時は唯一バイトの時だけだったから楽しかったかな。

夕月さんの記事はこちら↓

根元にあるポジティブな考え方

自分を自分で褒めてあげる

―相当忙しそうだったのに、タフだね!

うん、他の人より体力的にも精神的にも少し強いかも(笑)あと自己肯定感も高いと思う。最近よく「自己肯定感」って聞くし、それが低くて悩んでいる人もいるけど、自己肯定感は高い方が生きやすいと思う!空いてる時間に課題やったり、バイトやったり、隙間時間にはタスクを入れてそれをこなすたびに「自分凄いじゃん、偉いじゃん」って褒めてあげてる小さい成功体験の積み重ねだね。

 

―落ち込むこととかもあるの?

もちろんある!実は神経質なところがあるからしょっちゅう悩んでるし、よく小さなことで落ち込んだりもする。けど、立ち直りがすごく早い。その時も「自分凄いじゃん、偉いじゃん」って褒めるね。自分の機嫌を自分でとるのうまいかも(笑)

挑戦をすることの重要さ

―最後に後輩へのメッセージを頂きたいです!

コロナ禍だけど、私はこの時代に生まれてきて良かったなと思う。インターネットが普及していて、いろんな情報が手に入るし、やりたいことを探すツールもたくさんある。どんな小さいことでも挑戦してみて、「自分が良かったな」と思えるような挑戦を探してみて欲しい。もし、挑戦したことが失敗しても自分の糧になると思います。

 

―ちなみに萌音がこれから挑戦することはある?

これからは就活だね。1つ、アナウンサーになりたいっていう夢があって。だけど、その仕事が自分にあっているのかも正直わからない。だから、もっと自分と向き合って視野も広げていきながらアナウンサーっていう職業を目指していきたい。

津田塾祭についてもっと詳しく知りたい方はこちら↓
Instagram:https://www.instagram.com/tsudajukusai/?hl=jaTwitter:https://twitter.com/tsudajukusai

初のオンライン開催を成功させた萌音さん。1年生からの友人ですが、彼女の明るさの根底には「自分を褒めてあげる」というポジティブな考え方があることを知りました。

どんなに小さな挑戦でも自分の糧になるという言葉は迷っている皆さんの背中を押すのではないでしょうか。私も素敵な記事をかけた自分をたくさん褒めてあげたいと思います。

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