【大学院】教育開発で愛の溢れる世界を目指す

課外活動

今回の先輩大図鑑では、長崎大学大学院に通う柳原沙紀さんにお話を伺いました。

沙紀さんは、大学院での研究をはじめとして、子どもや教育に関わる活動を続けています。

また、地球環境問題にも関心をもち、関わる活動すべてでエネルギッシュに活躍しています。

そんな沙紀さんに、どのような思いでさまざまな活動に関わってきたのか、そのきっかけや色んな活動に足を踏み入れるための勇気の出し方について、さらにはコロナ禍で気分が落ち込んでしまう人へのアドバイスまでお伺いしました!

現在の取り組み

大学院での学び

ーさまざまな活動をしている沙紀さんですが、はじめにそれぞれの活動と始めたきっかけをお聞きしました。

大学院生としては、新興国の教育のあり方、教育開発分野の勉強をしています。

これは私自身が今まで置かれてきた教育環境とか、実際新興国に行ってみた経験から関心を持った分野。

私はすごく教育熱心な親のもとで育ってきたの。私にとってはじめての受験は幼稚園のときで、それからもたくさん受験を経験してきたけど、土壇場でうまくいかないことが多くて失敗するタイプなんだよね。

でも、勉強以外にもさまざまな経験をさせてもらったり、両親からうまくいかないことを否定されることがなかったから、受験に失敗してもポジティブに意味のある経験として受け入れてこれたなって思うんだ。これは関係ないかもしれないけど、私は実はアメリカ生まれだからなか、ポジティブな性格なのね(笑)ものごとをeasyに捉えがちだし、コミュニケーション力も結構高かったし、文系科目っていう強みがあったし。

こんなふうに、勉強以外にもたくさんの強みがあったし、それに気づかせてくれる人が周りにいたから、ポジティブに受け止められてきたんだと思う。

▲アメリカ生まれの沙紀さん

大学に入って、発展途上国の教育に対する日本の支援についてインターンシップで学んだとき、途上国の人たちは理数系の科目だけを強く支援されていることを知ったの。私はそのとき、自分の経験と照らし合わせて、この子どもたちは、もし理数系科目ができなかったら「もう私何もできない子だ」ってマイナスな気持ちになっちゃうんじゃないかって思ったの。

でも、日本は新興国に対して日本語教育や理数系科目の援助だけを強くしているから、そこを変えて、それぞれの良いところを伸ばしていける教育をつくっていきたいなって思ってる。将来の夢だね(笑)

Fridays for Future

―環境問題についてアクションを起こしていく団体Fridays for Futureは、教育は異なる分野の活動だと思うけど、どうしてはじめたの?

これも途上国でインターンシップをした経験が大きく影響しているよ。途上国ではじめてゴミ山を目にしたの。ゴミ山のゴミの量って私たち先進国の人が増やしてるんよね。単純に「それって最悪!」って思った。

それから、先進国でゴミを増やし続けている私たちがなにか行動を起こさないと!って思ったんだけど、私たちは気候変動について直接大きく被害がないからどうしても他人事として捉えてしまっていることを感じて。それを解消するために、スターバックスコーヒーでアルバイトをしていたときに、「タンブラーどうですか?」とか言ってみたりしてたけど、やっぱり他人事だと思ってるからあまり大きな影響は与えられなかったんだよね。

SNSで、こういう活動あるよって言ってもあんまりみんな見ないし。やっぱりみんな他人事に捉えてしまう。地球温暖化って言葉を小学校のときから聞きすぎて「またその言葉?」って思ってしまう人もいると思うんよね。私もそうだったし。だから何か大きなアクションを起こして環境問題が少しでも改善すれば良いな、環境問題によって苦しむ人が少なくなれば良いなって思って、大学4年生のときにFridaysに入ったよ!

具体的な活動としては、気候変動に関するマーチをする団体なんだけど、今コロナでできないんだよね。だから、オンラインでマーチをしたり、SNSでときどき動画を投稿してる。

▲オンラインマーチの様子

メンタル心理カウンセラー

これは最近個人的に頑張って取得しようとしているものなんだけど、私自身の経験と今研究していることが土台になっているよ。私は今、教育分野における心理的アプローチの研究をしているんだけど、そのなかで自分の経験についても深く振り返ってみたの。

私は、物心ついてない時から塾をはじめとした多くの習い事をさせてもらっていて、教育を思う存分受けられる恵まれた環境で育ってきたの。だけど幼稚園受験で初めて失敗して、そのあとの受験でも何度か不合格通知をいただいたこと、それで自分は頑張っても実ることはないのかなって感じたこととかも思い出した。

この幼い頃の経験を意味のある貴重な経験、次に生かそうって考えられるようになったのは、受験に落ち込んだときの両親の言葉があったからで。理系科目をどんなに頑張っても妹や友達より劣ってるって考えてたときに、「あなたは文系が強くてよかったね」とか私のことを否定せずにポジティブなところを褒めてくれたんだ。そんな教育を受けてきたことで、私はこれができないと考えるのではなくて、私はこれはできないけど、他のものが強みって変換できる性格を身につけることができたと思うの。こんな経験がなかったら、こんな教育を受けてなかったら、私は今も自分はできない人間だって苦しんで、違う生き方をしてたかもしれない。

そういう自分の経験と今やっている新興国の子どもたちへの教育を掛け合わせて考えたとき、今、新興国では理数系ばかりが強く支援されているせいで、理数系科目ができないと劣等感を感じやすいんじゃないかなと思ったの。だから、新興国の子供たちそれぞれの個性や得意なことをサポートして尊重してあげられる教育が必要だと感じたのね。新興国の子どもたちにもっと少しでも寄り添えたら良いなと思ってこの資格を取ろうとしているよ。

あとは、答えがある教育だけじゃないよってことをもっと広められたらなって思ってて。私は今、well-beingに立脚した教育手法、だれひとり取り残さない、そして1人1人に寄り添うwell-beingに立脚した教育をもっと推進しようっていう研究をしてるから、そういう心理的なアプローチも勉強しようって思ってる。

▲新興国の子供たちと。

 ー沙紀さんは、これら以外にも、ケニアの母子保健を提供するサポートや、地元長崎の日本語学習支援などさまざまな活動をしているとのこと。かなり広範囲に手を伸ばしていますが、それぞれに熱い思いを感じます。

情熱あふれるワケ

「みんなに幸せに生きてほしい」

ー活動や勉強とても大変だと思うけど、そんな大変な思いをしてまで頑張り続けられるのってどうしてなの?

まずは「自分を高めたい」って常に思ってるから。そして「みんなが生きやすい世の中にしたい」「みんなに幸せに生きてほしい」ってずっと思ってるから。自分がとったアクションによってみんなが幸せになったら良いなって思ってて、それが熱量の源泉かもしれない。

あと、大学の先生から「あなたの笑顔は世界を変えると思う」って言われたことを契機に「みんなが幸せだなあって感じられる愛でいっぱいの世界に変えたい」って強く思ったことも源泉だね。

みんなの幸せと自分の幸せ

ーみんなが幸せにって例えばどういうこと?

人が心から笑顔で生きられることかな。私は人の笑顔をみるのが好きなんだよね。

それって自分の幸せにもつながるの。

だから自分ってえらいって思ってる(笑)さっき私自身ポジティブな性格とは言ったけど、やっぱりつらいこともたくさんあって自己肯定感が低いときもあった。だけど、それってつまんないなって。自己肯定感低かったらまじでつまんないし。人生1回しかないし、楽しむしかないなって思って。マイナス思考をやめた。下がりかけてもだめ、みたいな。自分で考え方を変換するようにしたら変わった。

本当に人の笑顔見るの好きだし、食べること好きだし、自分がハッピーになるの好きなんだよね。それを感じるために生きてるかも。

▲熱い思いを届ける沙紀さん

自分を見つめてコロナ禍を強く生きる

ー今はコロナのせいで、留学とか就職とかにさまざまな影響が出てて、夢が絶たれる人や絶望感を感じている人も少なくないけど、そんな人に今の厳しい環境を乗り切るためのアドバイスはあるかな?

そもそも人生って本当に思い通りにならないって思ってて。私も今まで思い通りになった経験ってすごく少ない。そんなとき「自分はダメだ」とか思うかもしれないけど、些細なことでも良いから自分を褒めてあげてほしいって思う。

思い通りにいかないことでも全てのことに本当に意味があるから、もし間違えたなって思ったら、別の道をいってほしい。私は思い通りならなくても別の道で楽しんで生きてるから、1秒1秒を楽しんで自分を高めて生きてほしいなって思います。

そのために大事なことは、自分の心と相談すること。他の人が喜ぶかも、とか他の人のためにするのは自分のためじゃないやん。だから自分に問いかけてほしい。人のことを気にしすぎたら多分自己肯定感はかなり下がると思うんよ。

幸せと自己肯定感は関係するし、自己肯定感は育ってきた環境やこれまでの経験に関係すると思う。自分を理解、肯定して弱い自分も受けとめられたら、幸せに生きれると思う。だって、どんな自分も愛せているから。でも、弱い自分を受け止めるのってむずかしいし、勇気がいる。

だけど、みんな自分の弱いところも含めてありのままの自分を愛して欲しいな。今日、昨日より少し早起き頑張った!とか、お皿洗った!とかなんでもいいから自分を褒めて。少し上手くいかなくても、それはあなたのせいじゃないんだよ、絶対に自分を責めないでほしいマインドが少し変わったら考え方180度変わる!!!

自己肯定感を人によって下げられたらやっぱり人があげるのが一番だと思うから、もし、自己肯定感あげたい、ハッピーになりたいって人は私のインスタに気軽にDMしてくださーい!待ってまーす!

今回は、勉強や課外活動など自分の興味・思いに従いアクティブに活動する沙紀さんにお話を聞きました。

この記事を読んだ皆さんが、この困難な状況でも、等身大の自分を受け入れ、

幸せな人生に向けて歩みを進められますように。

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