【課外活動】国内外を飛び回り、社会に貢献し続ける女子大生

留学

今回の先輩大図鑑では、国際協力関係の様々な団体を掛け持ちしている、東洋大学経営学部3年生の黒田茉莉さんにインタビューしました!

国内外問わず様々なボランティア活動を経験し、現在は2つの国際協力サークルを掛け持ちしながら、学生団体だけでなく様々なコミュニティーに参加し、活動の幅を広げ続けている茉莉さん。

アフリカのマリ共和国で、「『マリと言えば私』という存在になりたい」と語る茉莉さんですが、その理由は名前が「まり」同士だからなのだとか。(笑)

そんなお茶目な一面もある茉莉さんですが、これまでどのような活動をされてきたのでしょうか?

日本各地を飛び回ってのボランティア活動

ー茉莉さんは2つの団体でボランティア活動をしていますね。具体的にどのような活動をしているのか、それぞれ教えてください!

まず一つ目は、IVUSAという団体。

正式名称は「NPO法人国際ボランティア協会」で、いろいろな大学に支部があるんだ。私はそこで役員として、会員の情報(年会費とか研修受講状況とか)の管理と、月に1回の「運営会議」の運営と、支部のお金の管理とかをしているよ。

主に、「災害救援・国際協力・環境保護・地域活性化・子供の教育支援」の5つのテーマを軸に活動してる。

 

ーすごく規模の大きな団体なんですね。これまでにどんな活動をしたんですか?

「災害救援」活動は日本各地で行っていて、災害が起こったときに単発的に派遣されて活動をしているよ。

例えば、去年9月にあった千葉の台風、同年10月の多摩川で氾濫があったときに、被災地に行って救援活動のボランティアをしたよ。台風のときは、千葉県の館山に100人くらいのメンバーが毎週行って救援活動をしたよ。

「環境保護」活動では、千葉の印旛沼や琵琶湖に繁茂している「特定水性外来植物」の除去をしたよ。水面が藻で覆われてしまって、太陽の光が届かず魚が呼吸できなくなってしまったり、浄水場のフィルターに藻が絡まって、水を浄化できなったりすることを防ぐ活動をしたんだ。

「地域活性化」活動では、新潟県の過疎化が進行している村に行って、地域の人々と一緒に村の現状について話し合い、どう行動に移したら、本当の意味での支援をできるかを考えたよ。ただそこに行って手伝うだけじゃ、一時的であまり意味がないからね。

▲ボランティア活動中の一枚

ーもう1つの団体ではどのような活動をしているんですか?

これはTIPSというサークルなんだけど、私が1年生のときに設立されたばかりだったんだ。SDGsがどんなものなのか、学生に広めることを目的としているよ。いろいろな企業や学生団体と連携してイベントを作ったり、コンテストに参加したり…。

 

ー具体的にはどんなコンテストに参加したんですか?

例えば一年生のときは、「フードロス削減提言会」という、東洋大学内のコンテストに参加して、優勝したよ!!これはSDGsに沿ったテーマで、ソーシャルビジネスを通して社会問題を解決しようというコンテストだったんだけど、私たちは学食の廃棄物を使ってバイオマス発電をし、その電力を大学で使うというプランを考えたんだ。

当時、大学のキャンパス移転の話があって、元々キャンパスがあった土地をバイオマス発電所にするという提案をしたの。学食の廃棄物で発電すれば、フードロス削減にも電力削減にもなるし、一石二鳥じゃん!と思って(笑)

アメリカで留学しながらボランティア

ー茉莉さんは大学のサークル以外にもボランティアに参加したことがあるんですよね?

そう!去年の夏休みに、アメリカで語学研修をしながらボランティア活動をしたよ。

 

ー海外ボランティアと語学研修って…同時にできるものなんですか!?

語学学校がボランティア活動を企画してくれたんだ。

学校で英語の授業が週5日朝から昼過ぎまであって、そのあとにアメリカの社会問題系のボランティア団体のところに連れていってくれたり、そこの語学学校に通っている生徒限定のボランティア活動を企画してくれたり、一般の人が集まるようなボランティア活動に参加したり…。いろんな種類のボランティアに参加した!

主に、貧しい生活をしている人々のためのボランティア活動をしたよ。アメリカはすごくホームレスが多くて、薬物中毒のホームレスもたくさんいて、現地の人には絶対に目を合わせちゃダメだよと言われたりもした。私たちが実際に活動をしたのは主に、

  • ホームレスが生活しているシェルター
  • ご飯を配るだけのシェルター
  • DV被害など、身内に助けを求められず居場所がない女性のためのシェルター

この三つ。特に二つ目のシェルターには、「この人ってホームレスなの!?」と思わず疑ってしまうほど陽気な人や、子連れのお母さんとかがすごく多くて、一見普通の生活を送ってそうな人でも貧困に苦しんでいるんだということを実感した。

ご飯を食べている様子を見ていると自分たちと全く同じ生活を送っているように見えるけど、心に抱えている問題はすごく深刻なんだと痛感した…。

 

あとは、規格外の野菜を詰め合わせて、貧困に苦しむ人々に配る活動もしたよ。

アメリカでは、生活に苦しむ人々に対するサポート制度が日本に比べてしっかりしている印象を受けた。日本にはこういう仕組みはあまりないからね。

それに、全体的にボランティアの人数もすごく多い。

みんなが着なくなった服をシェルターに住む人々にあげるボランティアにも参加したんだけど、参加者自身がすごく楽しそうに活動してた。みんなで「これいいじゃ〜ん!」とか言いながらね!(笑)

アフリカへの情熱

ーアフリカにいく予定だったそうですが、それもボランティアでいく予定だったんですか?

そう、初めは tiger mov という海外インターンのエージェントが主催している二週間のプログラムで、ルワンダにいく予定だったんだ。そのあと、友達とトランジットでケニア、ドバイで観光する計画もしてたの!でもコロナで中止になっちゃって…。

他に何かできることがないか探していたら、国連フォーラムが主催の、ウガンダでのスタディーツアーを見つけたんだ!

 

ー国連フォーラム…?スタディーツアーってどんなことをするんですか?

これは1年間のプログラムなんだけど、2020年度はウガンダについて調査して、実際に現地に渡航する予定だったんだ。

私は今年の3月に応募して、4月にスタートしたよ。もう3月の時点でかなりコロナが広まってたから、現地に行けるかはわからなかったんだけどね。

 

9月までは事前準備として「メンバーに向けての勉強会の開催、現地の情報収集と訪問のアポ取り、現地の課題に対しての仮説立て」を実施して、

9月中に「渡航、現地調査、報告会の開催」の3つを終えて終了する予定だったんだ。

 

渡航ができなくなってしまったから、日本でできることがないかを考えた結果、日本に住むウガンダ関係の方や、ウガンダ関連のNGO団体にインタビューをして報告書をまとめることにしたよ。

参加者は学生よりも社会人が多くて、年度が変わるとみんな生活も変わっていくので今後どうなるかはまだわからないな…。

 

ー社会人の方が多いんですか?てっきり学生が主体なのかと思ってました!

そう、いろんな経緯を持つ方がいてすごく刺激的だよ!大学の教授、経営者、青年海外協力隊のOBなど…

 

ーそれはすごく世界が広がりますね…!来年こそ渡航できるといいですね。でも、なんでアフリカに行きたいと思ったんですか?

元々アフリカには興味があったんだけど、友達がルワンダに行きたいと言っていたのを聞いて、いいな、自分も行きたい…!と思って。そこで初めて、今までずっと「アフリカに行きたい」という気持ちを押し殺していた自分に気づいたんだ。

アフリカって危険なイメージが強かったからね。その友達の影響で内に秘めたアフリカ愛が目覚めたんだと思う!(笑)

 

ー茉莉さんは、すでにこれまでいろいろな経験をされていますが、将来はどんなことをしたいと考えているんですか?

マリに行きたい。

 

ーえ??突然出てきましたけど…なんでですか?

え?マリだから!!(笑)マリ共和国、わかる?

 

ー名前が同じだからってことですか!?それだけですか?他に何か縁があるからとかじゃないんですか?

うん、ない!(笑)でもね、憧れがあって。

シエラレオネでNGO団体としてブランドを運営してる人がいて、その人に会ってお話をしたことがあるんだけど、「シエラレオネといえばその人」みたいな感じになってるんだって。ブランドの運営とは全く関係ないシエラレオネに関する相談も受けたりするらしくて。

それで、私もその人みたいに、どこかのニッチな存在になりたいと思ったの。

 

それでマリ共和国のことを思い出して、いろいろ検索してみたんだけど、全然そういう人は出てこなくて。「これは、いける〜〜!!」って思ったの!

それが「マリといえば茉莉になりたい」って思ったきっかけ(笑)

 

ーなるほど!!(笑)今SDGs関連の活動をたくさんしていらっしゃいますがど、将来はNGOに入って国際協力活動をしたいなあとか、そういう夢は持っていますか?

あるある!(笑)途上国の開発に関わりたい!

ウガンダに行けたら、ウガンダの難民の問題の現状を知って、就労支援に関わりたいと思っていたよ。

でもそれは今の自分が持っている知識で考えたことで、きっと実際に現地に行ったらもっと様々な問題があるのかもと思って。でも、それは実際に行ってみないとわからないんだよね。現地で見つけた問題に対して、その解決に繋がるようなビジネスを始めたいな。私だからこそできることをしたいと思ってる!

青年海外協力隊としてアフリカに行って支援活動をしたいんだけど、まずは日本でマーケティング・営業・コンサルとか、何かしらの経験をつんでから行きたいと思ってる。社会人としての経験やビジネススキルを身につけてから行った方が、現地で新しい事業を始めることもできると思うしね。

現時点で、具体的にどうしたいかはわかってないんだ。だから今は、いろいろな問題を知ることが大事だと思う。それがやがて、大きな課題解決に生きてくるはずだから!

 

ー最後に、茉莉さんの人生のモットーを教えてください!

そうだな、「迷ったら挑戦!」かな!

1年生のとき、留学希望者向けの少し厳しい授業を取ろうか迷っていたんだけど、そのことを高校の英語の先生に相談したら「迷ったら挑戦だよ!」と言われたの。その言葉のおかげで今の私の大学生活があるのかな、思う。

学生時代に、いっぱい挑戦して、いっぱい失敗して、いろんな経験を積むのがすごく大事だと思う!やらないで後悔するよりやって後悔した方がいい!

それから、常に笑顔でいること!自分も笑顔でいたいし、相手も笑顔にしたいな。

▲カンボジアにて。

興味のある分野に次々と自ら飛び込んでいく茉莉さん。常に明るく笑顔で、楽しく語ってくださいました。

私は新しいことを始めようと思っても、両立できるか不安だったり、それが自分の期待するものなのかわからなかったりすると、なかなか一歩踏み出せず見送ってしまうことがあります。

自分の興味のために自由に時間を使える学生である今だからこそ、茉莉さんのように新しいことにどんどんチャレンジしていくことが、自分の使命を見つけるための最初のステップなのかもしれません。

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