今回は、九州大学理学部物理学科4年の熊丸一平さん(以下、熊丸くん)にお話を聞きました。
大学でアクティブに行動してきた彼に、大学時代どういうことを意識して、何をやってきたのか振り返っていただきました。
人との繋がりを大事に活動する姿は、コロナ禍で懸命に繋がりやきっかけを追い求める皆さんにとって、目標になりうるものだと思います。
大学の特性を生かす
ーインスタグラムをみていると、いろんなことをやっているイメージだったんだけど、何を思って、どんなことをしていたの?
大学生4年のうちでずっと気をつけていたのは、とりあえずいろんな人と関わろうっていうことだね。友達の中には、サークル入ってない人とか同じ学科のクラスの人もほぼ知りませんみたいな人もぼちぼちいたけど、たくさんの人と出会えるっていう大学という特性上、それは面白くなさそうだなって思って。大学は勉強するところだから、それもそれでひとつの手だとは思うんだけど。
だから、いろんな人と知り合いになりたいなって思って。そんなに精力的にってわけではないけど、サークルやsummer campにちょいちょい参加したよ。
▲Summer Campに参加したときの全体集合写真
広がる活動の幅
サークル活動
ー具体的にサークルとしてはなにをしてたの?
2つ所属してて、留学生とおしゃべりするKUIFA(Kyushu University International Friendship Association)っていうサークルと小学生と理科実験をするサークル。
KUIFAは、コーヒーアワーをひらいて、九州大学にくる交換留学生と、ただただおしゃべりするもの。
ーどっちもなんで入ろうと思ったの?
とりあえず教育系には入ろうと思ってて、まあ入学式のビラのなかから選んだだけなんだけど(笑)そのなかに理科実験するサークルがあって、行ってみて楽しそうだったから入った。
KUIFAも、ビラをみて入ったって感じかな。KUIFAは特性上、新歓にめちゃめちゃ人がくるんよ。留学生との交流ってなんか大学生って感じじゃん(笑)でもすごい勢いで人が減っていくんだよね。関わろうという意志がないと来なくなるかな。シンプルに異文化とか、英語って楽しそうじゃん、大学生って感じもするじゃん(笑)初めはそんな軽いノリだったけど、辞める気にはなれなかったよね。むしろ、なんでみんな来なくなるのかよくわからなかった。やっぱり初めての人と話すのが苦手な人には参加しにくいのかな〜っては思う。
Summer Camp
ーそれと、Summer Campにもいくつか参加したんだよね?
夏休みにあるやつにね。大学生が参加する側のキャンプに1回参加して、高校生がお客さんで大学生が運営みたいなのも参加した。
大学生が参加するやつは、1回目がもう本当におもんなくて、もういいやみたいな(笑)日本人の大学生と留学生が集まって街を発展させるみたいな課題がでて、その解決策を考えましょうみたいなやつだった。あまり学ぶものもなくて、もう二度と参加しなくなった(笑)
一方で、自分たちが運営をして、高校生が参加する方は本当に楽しかったな。
ーそれは何がきっかけで参加したの?
友達から誘われたっていうのと、シンプルにやったことないから。やったことないことっていうのは、少なからず刺激になるというか、やったことないことがマイナスになることはないじゃん。やったことないことやって悪かったとしたら、二度とやらんってなるしよかったとしたら新しいピースがハマるわけやし。悪いことはないなって思って。
特に大学って本当にアンテナ貼ってないとなんもできんやん、これを逃したら、もう自分の力で企画者側になるわけでもないし参加するしかないなって思った。
ー実際どんなことをしたの?
キャンプの概要としては、日本人側と海外の留学生をたくさん集めて、高校生4人に対して、留学生と日本人がついて計7人ぐらいでグループをつくるんだよ。それでこのグループっていうのは日中はあまり関係なくて、キャンプで色々やっていって、夜に1日の振り返りをグループでやってっていうのが大きな流れ。
企画側の日本人大学生はかなり仲良くなるし、留学生側と日本人学生側が仲良くなる機会でもあったし、シンプルに楽しかったよね。やっぱ友達と泊まるって楽しい(笑)
僕は英語が全然できなくて、でも留学生のなかには日本語がしゃべれない人もいて、会話にならない時もあるんだけど、そのシチュエーションはある程度KUIFAでわかってたから、普通に乗り切れたし、ただただ楽しかったね。誘ってくれたのもKUIFAの友達だったな。
KUIFAに入って色々派生したことは多い。遊びもそうだし。遊びも含め色々誘ってくれるし、オーストラリアに旅行に行ったんだけど、そのときに泊まったのもKUIFAでできた友達だった。
▲オーストラリアで船の上から撮ったオペラハウス。感動。
ー「いろんな人と繋がろう」っていう入学当初から抱いてきた思いがつながってきたんだね!
現在
ーコロナ禍の今でもいくつかの活動は続けているの?
理科実験のサークルはちょいちょいやってたけど、KUIFAは留学生が全然いないからほぼ解体状態だし、何より研究室が超忙しい(笑)
でも最近、チャリティーサンタをしたよ!それも友達から誘われて。誘ってくれた友達は当日こなかったけど(笑)友達が参加してるボランティア活動で、「本物の」サンタとしていくんだよね。だから男が欲しいと、でも、足りないと、ということで参加してきた。
そのなかでいろんなことを感じたね。話がそれるからここでは省略するけど。
▲チャリティーサンタから帰ってきて待機所での1枚。このために茶色の手袋買いました
(その他サンタの服はレンタル)
コロナ禍の大学生に伝えられることはあるのか?
ー今はコロナで留学生もこないし、大学で持てるはずだった人間関係が持てなくなったりとかして繋がりが減ってて、そういうなかで満足できる大学生活を送るにはどうしたら良いと思う?
う〜ん、難しいね。結論をいうと、僕らが言えたもんじゃないって思う。僕らは経験してきてないから。
僕らは本当にラッキーだった。こういう状況になってしまったのって、4年生からだけど、4年生ってもうほとんど人間関係発展しないじゃん、研究室だけだし。僕らはなんとなく大学生やってればなんとなく楽しめたんだよね。
ただこれからは、いわゆる「大学生生活」をしたいなら、なんとなくじゃダメだよね。だから、なんとなく大学生をやってきた私たちがアドバイスできることじゃないんだよね。1年生は、普通にやってたら、大学は勉強する場所とはいえ、本当に勉強するだけで、いわゆる「大学生」はできないから。
だから本当に大雑把なアドバイスをするとすれば、今まで以上にアンテナ貼って、普通じゃないことをやってみないといけないだろうね。それこそキャンプに参加したりとかいっそのこと休学してみたりだとか。
「大学はいろんな人が集まる場所」という特性を利用して、多くの人と関係を構築してきた熊丸くんの経験談でした。
先輩大図鑑では、これまでたくさんの先輩を紹介し、後輩に向けたアドバイスをいただいてきました。しかし、熊丸君の「僕らが言えたもんじゃない」という言葉にハッとさせられました。
時代は移り変わるし、1人ひとりをとりまく環境も異なります。そのようななかで、1人ひとりが自分にあったアドバイスを受け取り、道を選択していけばきっと充実した大学生活を営めるでしょう。
先輩のアドバイスを全て鵜呑みにするのではなく、自分は何をしたいのか、どうしたいのか、考える時間をとってみてくださいね!
writer: おなべ

コメント