今回の先輩大図鑑は、津田塾大学国際関係学科3年のだいぽんさん。
彼女は大学入学後、5種以上のアルバイト、8カ国への海外旅行、そして8か月間のアメリカ長期留学や帰国後の学生団体の立ち上げなど、自分の興味関心にとことん行動を起こす学生生活を送られてきました。
インタビューでは、多くの経験値を積んだ彼女に「主体的に挑戦する」ことで広がる個人の可能性について、大学生活を振り返ってもらいながら語ってもらいました!
挫折と挑戦~大学1年生~
どこでやるかじゃなくて何をするか
―だいぽんさん(以下敬称略)は大学入学後、3年間でさまざまな活動に積極的に取り組んでいるようですが、入学直後から学業や課外活動に対して高いモチベーションを持っていたのでしょうか?
実は受験でずっと行きたかった第一志望の大学に合格できず、浪人してもう一度、第一志望の大学を受験することも真剣に考えていたんだ。
本当にあの時はどん底の気持ちだった。今の大学の入学金振り込み期日ギリギリまで、浪人することを考えていたよ。
―気持ちを切り替えるきっかけはどのようなことだったのでしょうか?
本気で浪人するか今の大学に入学するかを考えていた時に、自分が一番実現したいことってなんだろうって思ったの。
改めて自分がどうしたいのか、私は何に興味があって、大学生活で何を成し遂げたいのかを自分自身とじっくり向き合って考え直した結果、自分の中で「長期留学したい」っていう思いが一番強いことに気が付いたよ。
それに気づいてからは、浪人するという選択肢は私の中でなくなったかな。
それよりもご縁のあった大学で、留学に向けてできることを全力でこなして、充実した大学生活を送ろうって考えるようになれたかな。
海外への関心
幼少期の経験とサマースクール
―いつごろから留学に興味をもつようになったのですか?
異文化に初めて触れたのは小学2年生の頃。親の海外赴任についていって小学2年生の一年間を丸々上海で過ごしたの。
その時は日本人学校に通っていたのだけど、それでも暮らす環境がガラッと変わって異文化にふれる面白さを体感した。
帰国後は英会話レッスンを受け始めたり、なんとなく新しい言語を学ぶことを楽しんでいたよ。
高校では1週間、イギリスのサマースクールに通うプログラムに参加した。
1週間っていう短い期間だったけど、やっぱりいろんな国の人と交流することは楽しいなって改めて感じたかな。
だから、1週間という期間では物足りなさを感じて大学ではもっと長期で留学したいとか、もっと英語を使って世界中の人と話せるようになりたいって思った!
海外旅行~大学2年生~
大学1年生の終わりから2年生にかけて、多くの国や地域を訪れてきただいぽん。続いては、彼女の異文化への関心をさらに掻き立ててきた海外旅行(旅)について語っていただきました。
▲ハンガリーを訪れたときの一枚
―大学に入学してから何カ国を訪れてきたのですか?
8カ国いったかな!何度か訪れている国もあるけど、内訳としては、グアム、タイ、アメリカ(旅行で)、ベトナム、マレーシア(クアラルンプール・コタキナバル)、チェコ、オーストリア、ハンガリー、アメリカ(留学で)。
▲タイを訪れたときの一枚
旅の魅力
―本当にいろんな国、地域を訪れてきたんですね!!だいぽんにとって海外での旅の魅力って何ですか?
やっぱり一番は全く新しい世界に飛び込めることだと思う!国内旅行とは違って言語も食も風土も、本当に何もかもが違う場所に行くことは刺激にあふれているんだよ。
どこかへ行く前は、毎回本やインターネットでその国や地域について色々調べていから行くんだけど、それでも実際に訪れてみると、メディアや本では描き切れていなかった世界がいつも広がっているって実感する。
現地のスーパーで食材を調達したり、市場で値切り交渉してみたり、現地の生活に溶け込むような経験をすることで非日常を楽しめるところも魅力的よね。
自分にとっての非日常がだれかの日常なんだって考えると、なんだかワクワクするし、世界ってひろいなぁとかも思ったり(笑)。
▲ベトナム、ダナンで値引き交渉をしている様子
既存の旅行ツアーに申し込むのではなく、飛行機やホテルのブッキングから現地での過ごし方まですべて一から自分で決めるだいぽん。多くの“旅”を経験した彼女に旅の秘訣についても伺いました!
旅の秘訣
一つはっきりといえることは、ポケットWi-Fiを持っていかないこと!確かに知らない土地でWi-Fiがないと、観光地までの道順が調べられないとか、困ったことがあっても調べられないとか、いろいろ不安要素はあると思う。
けどWi-FiがないからこそSNSから完全に切り離されて、旅先の国にどっぷり浸かれて、非現実を思いっきり楽しむことができると思うんだ。
▲タイ、アユタヤを訪れた際の一枚
道が分からなければ地図を持って、一緒に旅している友人とああでもないこうでもないって言って迷子になりながら街並みをちゃっかり楽しんだりもできるしね。
あとは、道順を携帯で随時確認できないからこそ、現地の人との間に会話が生まれたり、観光地以外の景色に出会えたりする点も旅の魅力だと思うな。
▲マレーシア旅行中にたまたま参加することになった結婚式での様子
もう一つのポイントは写真をたくさん撮ること!写真はあればあるほど、思い出を鮮明に記憶しておけるし、帰国後も何度も旅行を振り返られるからいいと思う。
コロナの影響で海外旅行に行けない今は特に、見返すことが多いかな。なんでも記録することが大切だと思う。
学生だからこそ
海外へ行くことって、手間も時間もかかるし、社会人になったらなかなか行けなくなると思うんだ。
私は、費用面は、旅行エージェントを通さないことや、現地での食費を抑えたりすることで、費用をできる限り抑えて必死に貯めたバイト代で賄えるようにしていた。
けど時間に余裕があることって学生だけの特権だよね。コロナ前は学生時代だからこそできる時間の使い方として海外旅行を謳歌していたな。
▲ニューヨークを訪れれた際の様子
アメリカでの長期留学~大学3年生~
続いて、だいぽんが様々な学生生活の取り組みの中でも最も熱を注いだ、アメリカでの留学生活について振り返っていただきました。
留学中の目標
―渡米前に留学中の目標を立てたりしましたか?
だいぽん:目標はたくさんたてた!英語力を伸ばすことだけじゃなくて、「何があっても積極的に行動を起こす」や「全力で学び、全力で楽しむ」とか現地での過ごし方にフォーカスを当てた目標もたくさん立てたよ。
こう過ごしたいなっていう期待も込めてね。
▲留学中滞在していた学生寮(二人部屋)の様子
理想と現実とのギャップ
ー高い期待と目標を胸にいざ渡米。テネシー州での8か月間の留学では、イメージしていた留学生活と実際の現地での暮らしでは何かギャップはありましたか?
▲留学中にであった学生との交流の様子
ざっくりいうと、留学前に想像していたよりもずっと大変だった。
楽しいこともうれしいことも本当にたくさんあったけど、それを上回るぐらい悔しいこともつらいこともあって精神的にも大変なことが多かったかな。
生活面では友達づくりや日本人留学生との関わり方に悩んだこともあった。
留学は未知な環境に飛び込んで友人や信頼関係をゼロから作り上げなきゃいけないわけじゃん?
特に留学当初は、英語が流暢に話せるわけでもないから、現地の学生に話しかけることにも勇気がいるし、話しかけれたとしても友達にすぐなれるわけじゃないから、彼らとどうかかわったらいいのか分からなくて苦労した。
すぐに多くの友人に恵まれたわけではないけど、学生向けのイベントやボランティアにはどんどん参加して、交流の幅を広げていくよう努力することで徐々に、現地の学生と信頼関係を築くことができたと思う。
常にポジティブでいるようにしていたんだけど、それでも落ち込む日もたくさんあった。
そんなときは、ユーチューブや映画を見たり、日本にいる友人や家族、同じ時期に留学していた友人、そして現地で出会った日本人学生とたくさん話すことで気分転換していたかな。
自分の想いや悩みをすべて吐き出してしまうことって結構大事だと思った。
ネガティブな思考をため込まないことがポイント!あとは長期休暇中に旅行へ行くことで気持ちをリフレッシュさせてたかな。
▲留学中の長期休暇でLAを訪れた際の様子
ステキな言葉との出会い
―留学中、励まされた言葉やだいぽんのポジティブシンキングを支えたフレーズがあれば教えてください!
「できない理由を環境のせいにするのは簡単。だけど変えられないって思っている環境も自分の行動次第で良い方向へ変えられる」っていう言葉かな。
これは私の好きなユーチューバーAK Englishのアカネさんの言葉。
留学初期は、留学先に日本人の学生が自分の他にもたくさんいたことが予想外で、そのことをネガティブに考えてしまうこともあった。
だけどその環境って変えられないじゃん?その言葉に出会ってからは、日本人学生が多くいるっていう環境下でも、彼らといい関係性を築きながら、現地の友人関係も充実させようって前向きに考えることができた。
実際、どちらともいい関係を築けたしね。何事も捉え方や、行動を起こすかどうかであって、全ては自分次第だって気づかせてもらえたよ。
▲留学先で開催された国際フェスティバルの様子
色々な心の葛藤を乗り越え、主体的に行動することで留学生活を充実させただいぽん。続いて留学を通して学んだこと、自分自身が変わったなと感じることについて伺いました。
留学を通して行動力が身についたと思う。留学中は「自力で判断して、思い立ったらすぐ行動する」ということを常に心がけて実践していたの。
行動を起こすことで自分自身の視野も可能性も広がるっていうことを実際に体験したからこそ、今もその考え方を大切にしているかな。
あとは何に取り組むにしても「今」を全力で楽しむことをより意識するようになった。
コロナで急遽帰国になってしまったけど、それまでの留学生活に全力で取り組んでいたからこそ、未練は無いしね。
何に取り組むにしても後悔や未練、やり残した感を残さないためにも、これは大切なことだと思う。
帰国と就活~現在~
なりたい自分の将来像
留学を終えて暫くしたのち、様々なインターンシップに申し込むなど就職活動を本格的に始めただいぽん。就職活動に悩みは尽きないと話す彼女に、就活を進めるうえで特にこだわっている点(いわゆる就活軸)について伺いました。
―ずばり、だいぽんの就活軸は何ですか?
私はやっぱりグローバルに働きたいっていう思いが強いかな。私にとっての「グローバルに働く」ということは、自分とは異なる価値観や考え方を持つ人々と同じ環境下で働くということなの。
だから、仕事選びの中で、“若手のうちから海外で働く機会がある”会社に今は惹かれているよ。
―10年後の自分に何かメッセージはありますか?
だいぽん:働いているか否かとか、働いているとすればどこで働いているか、とかは別として、一瞬一瞬を楽しんでいてほしい。
その時自分が夢中になっていることに全力を注いでくれていたらうれしいな。
▲留学先キャンパスで撮った一枚
最後に
―最後に学生の皆さんへ一言メッセージをお願いします。
今はコロナ禍でできることはコロナ前と比べて限られていると思う。コロナ=マイナスって簡単に結びつけられがちだし、確かにマイナスな側面も多いと思うけど、何事も考え方次第でいい方向に変えられるって伝えたい。
コロナ禍だからこそできることを見つけて、それに全力で取り組めば自分の気持ちも自然と前向きになれると思うな。
あとは自分の興味関心をもったことに関して大きなことでも小さなことでもいいから、どんどん挑戦してほしい。
限られた大学生活をただぼーっと過ごすんじゃなくて、どんなに小さなことでも挑戦することに意欲的であってほしい。
そうすることで大学生活を振り返った時に、かけがえのない思い出と、パワーアップした自分に出会えるはず。
実は今回、筆者の大学生活において一番の親友に話を伺ってみたんです。
インタビューを通して普段の会話ではなかなか聞き出せない彼女の深いい話をたくさん聞くことができました。
彼女の話を聞けば聞くほど、「芯の通った強くて優しい女性」なんだなと改めて感じ、なんだか心が温かくなりました。
と同時に、インタビューした内容をたくさん皆さんにも共有したいと感じ、ついつい記事が長くなってしまいました。(汗)
いつも私のモチベーションを高めてくれる彼女には感謝感激雨あられです。素敵なお話ありがとう、いつでも尊敬しています。またよろしくね。
Writer:moo
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