【海外ボランティア】世界を舞台に飛び回る一人の女子大生

海外ボランティア

記念すべき1回目の先輩大図鑑!今回のインタビューは大学4年生の千尋さん。

筆者と彼女は以前からの友達。いつもパワフルで、様々なことに果敢にチャレンジしていく彼女には、「もっと話を聞いてみたい!」と思わせる、人を惹きつける魅力があります。

そして、筆者自身もそう思っていた1人です。今回は大学入学直後から数多くの海外ボランティアに参加してきた彼女に、参加するきっかけから現地でのエピソード、そして海外生活のコツまで、たっぷり語っていただきました。

ひょんなことから参加した海外ボランティア            

筆者にとって千尋さんは長期休みの度に様々な国を飛び回っている印象があります。最初はどんなきっかけで海外ボランティアに参加したのでしょうか?

高校時代演劇をやっていたから、大学でも演劇サークルに入ったんだけど、「やりたいことと違うのかも…?」と思ったのと、家の事情もあってすぐやめてしまったんだよね。

大学でも演劇やるぞ!って意気込んでいたから、急に目標がなくなってしまって。

ちょうどその時に、大学で海外のプログラムの仲介等をしているCIEEの海外ボランティア説明会があって、こんなのあるんだ!って興味を持ったの。

その後CIEEのWebサイトで「演劇」とか興味があるキーワードで検索してみたら、セルビアで演劇関連のプロジェクトを見つけて。ドンピシャでやりたいことだったから、すぐ応募してみた。そのプログラムに参加したのが1年生の夏かな。

 

ー小さなきっかけから海外ボランティアに参加するようになり、セルビアでのボランティアを皮切りに世界各地を飛び回ることになったんですね。

セルビアでは集合場所からバスで田舎の方まで行って、そこで子供たちと交流したり、9か国から集まった仲間たちと一本のお芝居を作り上げて最終的に2か所で上演したりした。

▲セルビアで自作の歌を披露

1年生春休み:ネパール

セルビアでの経験が楽しくて、次どこ行こうかな?って考えてた時に、ネパールのプログラムを見つけたの。

ネパールでは2015年に震災があって、それに関係したボランティアだったんだけど、自分も東日本大震災の時に宮城県にいて被災した経験があったから、興味を持って。

具体的に現地では建物の修復作業を手伝ったり、子供たちとの交流したり、英語の授業に参加させてもらったりした。

あとは、日本でもネパールでもできる震災時の対策を考えるワークショップも開いたりしたな。

2年生夏休み:インド・ネパール・タンザニア

高校生の時からインドに行ってみたくて(笑)、次はインドに行きたいなと思ったの。その前に行ったネパールでチベット難民の方に会ったのがきっかけで、チベットに関心があって、インドにチベットの亡命政府があったから、そこに行ってみることにしたんだよね。インドでは、ダラムサラのチベット難民の団体を訪問したり、学校の壁画の修復作業をしたりしたよ。

1年生の春休みにネパールに行ったじゃん。その時にもうネパールが大好きになっちゃって!その時インド行ったついでに、ネパールにも寄ったりした。

あと、アフリカにも行ってみたいなって思いがあって、タンザニアのプログラムを見つけて、それにも参加したの。タンザニアの人達と交流したり、平和へのメッセージを歌やダンス、絵画などを通して伝えたりしようっていうプロジェクトだったよ。

▲インドの小学校で描いた壁画   

 

▲タンザニアでのパフォーマンス

2年生12月:台湾/春休み:ロシア、フランス、イタリア

ボランティアだけじゃなくて、ちょっと旅行もした。

2年生の12月は、タンザニアで出会った台湾人の友達を訪ねて台湾に行ったし、春休みにはまた友達つながりでヨーロッパ旅行もしてきたよ。インドで出会った友達を訪ねてロシア、フランス、イタリアを巡って。

全部友達の家に泊めてもらったから、格安で回れたの!!家賃や生活費を支払っていない人であれば2・3か月のバイト代で支払える額だと思う。航空券は格安航空券比較サイトを使うと、驚くほど安く手に入るよ!私はskyscannerやトラベルコがおすすめ!

3年生夏休み:ネパール

3年生になって、卒業論文で扱うフィールドを決めようと思ったときに、やっぱりネパールが好きだな、行きたいなと思って、ネパールのいろんな団体とか調べてたの。それで、ちょうど自分がやりたいことをやっている現地のNPOがあることを知って。

その団体にメールを送って、実際に訪問できることになったの。夏休みはその団体の代表の方の家にホームステイしながら、フィールドワークをさせてもらったよ。

あ、そのとき、インドにも足を延ばして行ったんだよね。以前ダラムサラで出会ったインド人の友達が結婚するって聞いて、インドの結婚式にも参加してきたよ!

▲ネパール・カトマンズの街並み

渡航準備やお金の工面はリサーチ力と工夫で乗り切る!

ーそんな多様な受け入れ団体とつながるにはどのような方法があるのでしょうか?

セルビアの時(1年生夏)はCIEE、その後はNICEっていう仲介業者にお世話になって、最後の3年生の夏に行った団体は業者を介さずに直接連絡したよ。 CIEEは手厚くサポートしてくれるから、初めてでも安心して行けるかも。

私は1度CIEEで行った後に、保険とか自分で探したりしないといけなくはなるけど、より選択肢が多くて安いNICEを利用して、最後に自分で直接アプローチするに至った。そういう風にステップを踏んでいくといいかもね!

※あくまでも千尋さんが応募した時の情報です。最新情報はご自身でご確認ください。

ーいくら安いところを利用しても、海外に行くにはそれなりのお金がかかるはず。その費用をバイトで工面していたと聞きました!

長期休みの度に色んな所に行っていると、長期間バイトを休むことになってしまうから、ちょっと不穏な空気になるのは事実。

長期間休むことが不可能なバイトももちろんあるから、私は

  1. 人が多くていくらでも代わりがいるバイト先
  2. 派遣の単発/短期バイト
  3. 個人経営の店で信頼関係を構築する

とかがおすすめかな。長く休みを取ることを予定しているんだったら、それに合ったバイトを探したり、時期によってバイトの種類を変えたりしてもいいかも。

「ハプニングも楽しんで!」― 海外渡航のコツ

ー1人で海外に、しかも周りに渡航経験がある人が少なく馴染みのない国に行くのは怖いなと思う人もいるのではないでしょうか?千尋さんの場合はどうでしたか…? 

セルビアに初めて渡航したときはやっぱりちょっと怖い気持ちはあったかな。経由地のトルコの空港では前年に爆破テロがあったことを知っていて、そこを通るのも怖かったし、現地のタクシーの客引きとかも慣れてなかったから、対応に困ったりして。 

海外に行くと、場所にもよるけど、私みたいな“アジア人の小娘”にはあまり真剣に取り合ってくれない人がいたり、日本人だってわかると高いお金を請求してきたりすることもあった。

もちろん、身を守るために相手を見極める必要があるけれど、こちらから何も抵抗しないとなめられてしまうから、少しの図々しさも大事だって思う。インドでタクシー代を高く請求されたから抗議して、ちょっと喧嘩して、お金返してもらったなんてこともあった(笑)。

セルビア帰りに予約していた飛行機が飛ばなくなってしまって、急遽トルコで一泊することになった時も、同じ便に乗っていた家族と仲良くなって、一緒にイスタンブール観光したりもした!

もちろん誰にでもついて行っていいわけではないし、常に見極めないといけないけれど、そういう出会いも旅の醍醐味だと思う。

 

ー海外で安全に過ごすために、私たちが気を付けるべきことは何なのでしょうか。

海外では、現地になじむような服とか、現地で買った服を身に着けるといいと思う。服装で日本人だってバレてしまうからね。あとは、高価な電子機器を外で見せないことも大事。スマートフォンとか、狙われやすいから。

あと、海外に行くときにレンタルWi-Fiを借りていく人が多いと思うんだけど、ネットとかで現地国専用のSIMカードが安く買えたりするから、それを持っていくのがおすすめその方が安く済むし、地図とかもスムーズに見られて便利!

スマホでマップを見るときは、よさげなカフェとかに一度入って道順を確認して、スマホを鞄にしまって、前を見てスタスタ歩くのがポイント。“観光客感”を出さないようにね。

夢中で話していたら、いつの間にか1時間。

終始楽しそうに話す千尋さんの姿に、私もパワーをもらいました。

色々な場所で色々なものを見て、考えてきた彼女が、この先どんな道を進んでいくのか…?千尋さんの未来が今から楽しみです。

コロナ禍でなかなか海外渡航が難しい今、すぐに海外ボランティアに参加することは難しくなっています。

そんな今だからこそ、入念にリサーチをしてみたり、どんなことをしたいのか?どこに行きたいのか?考えを深めて、来たるその時に備えておくといいかもしれません。

千尋さんのエピソードが、その「手がかり」になることを願っています。

コメント

  1. […] (すずさんは今回NICEという民間海外ボランティアに参加しました。NICEなど民間のエージェントを利用して海外ボランティアに参加した先輩の記事が読みたい方はこちらもチェック!!) […]

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